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賢しらに僅かな不運を見せびらかすな。

  • のぞみ 箕村
  • 6月8日
  • 読了時間: 4分

私は『もののけ姫』が大好きなので、これまで何度も観てきましたが──

自分の過去、苦しかった話を外側に書こうとするたびに、エボシ様のその言葉が頭をよぎることがありました。



そのたびに思ったのです。

アシタカのあの呪いで“ダメ”と言われるなら、どのくらいの不幸を味わえば、「語ってもいいもの」と言えるのだろうなぁ……と。


もちろん、何をどう感じるかは人それぞれ。

「どのくらいなら本当の不幸なのか」なんて測れるものではないことも、わかってはいるのだけど。

それでも、なんとなく……そういう“境界線”を知りたかったのかもしれません。


 


エボシ様もそうですが、似ているといえば『ナウシカ』のクシャナ殿下も然り。



2人とも、とても美しくて強いけれど──ずっと孤独と猜疑心の中で、なんとか生きてきた人たちなんだろうなと、私は思ってしまいます。

ナウシカの原作はすべて読んではいないので、あくまで映画の中での描写に限っての話にはなってしまいますが、それでもそう感じさせるには十分すぎるほどの描写が、確かにありましたよね。


 


でね。

今回これを記事にしようと思って少し調べてみたんです。

すると、アシタカがあのとき呪いを見せたときにエボシがああ言った理由について、こんなふうに書かれていました。


「アシタカの言葉が大嫌いなエボシ。

タタリも恨みも憎悪も、たっぷり味わってきたエボシには我慢ならない。」


──と。


そして、エボシは物語の最後で「腕を失う」という代償を払います。


一方、クシャナ殿下は、身体のどこまでを欠損しているのかは明かされないけれど、「見せられないほど悍ましい」と語られていましたよね。

ナウシカはそんな彼女に対して、初めから核心を突いてきます。

「なぜ、そんなに怯えているの?」と。


 


エボシやクシャナがどれほどの裏切りや恐怖を味わってきたかは、私たちには計り知れません。

でも結局のところ──閉ざしてしまい、蓋をしてしまって、、

鎧や城でどれだけ外側を固めたとしても、残った恐怖や身を焼くような怒りと悲しみは身体を蝕んでいく。

私は、あの人たちの“かっこよさ”と“寂しさ”の両方が、そこに現れているように思うのです。


 

もちろん彼女たちは素晴らしい。

自分のためだけには決して動いていない。あの世界観の立場としては悪役側として描かれながらも、視野の広さや身内への深い優しさが滲んでしまう。

でも、やっぱり彼女達の強さは「自己犠牲」を伴いすぎる。

自分を削って、削って、擦り切れていく……そんな生き方。



逆に、無知ゆえに何でも自己開示できる人もいる。

それはそれで、ある意味では「強さ」なのかもしれないけど、実際にはとても脆い。

なにが起きるかわかっていないだけで、現実に何かが起きたとき、簡単に揺らいでしまうから。



でも、いろいろなことをわかったうえでの自己開示。

それこそが、ナウシカやアシタカのような「本当の強さ」なんだなと、最近ようやく気づきました。 




一見すると、力の誇示や、弱さを晒すような“無防備”にも見えるけれど、

あれは逆に、圧倒的な信頼のかたちなんだと思います。


自分への信頼というより、もはや“世界への信頼”なのかもしれません。

そのままを曝け出せる強さ。

そして、彼らは結局のところ「救われる」んですよね。


 


つまり、そうやって出すこと──

それは信頼を生むし、本当の意味での“防御”にもなるのだと思います。

……まぁ、そこに至るまでには、彼らのように壮絶な道を辿ることも必要になってしまうのかもしれませんが。笑


あの人たちはアニメの中でも、もはや神話的な存在ですからね😂


 


それでもやっぱり──

“出すこと”は、変化に欠かせないもののひとつ。


それは「自分を護ること」でもあり、「自分を生きること」でもあると、改めて感じています。


 


ということで、今日はちょっとジブリの話でまとめてみました。笑


ちなみに彼とは、いろいろな物事を比喩で語ることが多いのですが、以前「non.はワンピースで言うとミホークだね」なんて言われたりして。笑

私は「ずっとゾロみたいに生きてきたつもりだったのに、もうミホークだったのか?!まぁ、ミホーク大好きだけど!」とか話しながら、2人で盛り上がってました😂


それ以外にも、いろいろな漫画や作品に喩えて話すことが多いのですが、

気づけば私は、たいてい“男性キャラ”に例えられることが多くて。

同じような人生を重ねられる女性像が、まだ世の中ではメジャーじゃないからなのかもしれませんね。


このあたりのことも、またいつか書けたら面白いかもしれませんね。


 


ここ最近、ブログなども連投してきましたが、

「そんな理由だったのかぁ」と、なんとなくでも受け取っていただけたら嬉しいです☺️


本を出すにあたって、初めての方にも伝わるように──という意図もありましたしね。


 


「お腹いっぱいだ…」という方は、無理して一気に読まずに、どうぞ適度な感じでご覧ください。

過去の記事なども、それぞれ見やすいように、また後ほどカテゴリ別にまとめていきますので。




 
 
 

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